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変身するドライバーの血圧?!

ドライバーの健康管理

答えは“診察室の外”にある。

「仮面高血圧」という言葉をご存知でしょうか?

診察室では正常値なのに、自宅や会社で測ると高血圧になることを
「仮面高血圧」といいます。

「そうだったのか!」と気づかされました。
顧問先のドライバーさんの中にも同じような状態の方が多数いたからです。
健康診断結果は正常値。
なのに乗務前点呼時に会社備え付けの血圧計で測ると「高血圧」なのです。

診察室(病院)では正常値ですから、当然、降圧剤などの薬は処方されません。

本当にこのままトラックに乗務させていいのだろうか?
そう思っていた疑問が一気に解消されました。

研究結果によりますと
診察室で高血圧であった人よりも、診察室以外で高血圧であった人のほうが
「脳卒中」を発症するリスクが正常値の人の2.2倍も高いのです。

ということは、今後のドライバーに対する健康管理の重要な取り組みがわかります。
それは、自宅や会社での血圧の正確な把握です。

健康診断結果で正常値なのに、会社では高血圧(上が135以上または下が85以上の場合)のドライバー。
これが“隠れ脳疾患リスク”ドライバーということになります。
この事実を主治医に伝えて、降圧剤の投与など適切な治療を受けることが脳疾患予防には重要となります。

脳血管疾患の主な危険因子として大きい要因は
1位.中高齢者
2位.脳血管疾患の家族歴
3位.高血圧
4位.過度の飲酒、喫煙
5位.糖尿病、脂質異常症
6位.肥満、メタボ
となっています。
(参照:自動車運送事業者における脳血管疾患対策ガイドライン)

これらの要因が“複数該当”する人はさらにリスクが高くなる、とのこと。
逆に言えば、点数化してドライバーの脳疾患リスクを洗い出すことができます。
1.年齢(例えば45歳以上)
2.ドライバーの家族の脳疾患の有無
3.血圧(上が135以上、下が85以上など)
4.飲酒、喫煙の有無
5.糖尿病、脂質異常症
6.肥満、メタボ(BMI25以上)

上記2以外は健康診断結果を見れば分かります。
例えば、1に該当したら6点、2は5点、3は4点、4は3点、5は2点、6は1点のように点数をつけます。
その合計点の上位者が“脳疾患リスクが高い”ドライバーです。

脳M R I、M R Aの優先受診者の抽出方法として参考になるのではないでしょうか。

高血圧は脳疾患のもと。
診察室では正体を現さない「仮面高血圧」に要注意ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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