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たかが掃除機、されど掃除機

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掃除機は必要なものでしょうか?

のっけから変なご質問です。

「そんなの当たり前じゃないか」。
そんな声が聞こえてきます。

でも、ひょっとするとセンスのいい経営者の方はピン!ときたかもしれません。

ドイツ製の掃除機、ダイソン。
テレビCMもされているのでご存知の方がほとんどではないでしょうか?

Vancouver, B.C., Canada -- April 25, 2015:Close up of a Dyson vacuum cleaner against a white background.  Dyson is a British company known for it's vacuum cleaners and hand dryers.

Vancouver, B.C., Canada -- April 25, 2015:Close up of a Dyson vacuum cleaner against a white background. Dyson is a British company known for it's vacuum cleaners and hand dryers.

たかが掃除機、されど掃除機。
価格が半端なく高いです。

日本製の掃除機は役3万円。
ところがダイソンの掃除機は約6万円。
おおよそ倍近く高いのです。

確かにデザインや吸引力の違いはありますが
そもそもブレークしたのはゴミタンク。

“透明”なゴミタンクは、
ダイソン以前は存在しなかったのです。
ダイソンはそこに拘ったのです。

これまでの発想では
「汚いもの」は見せないことが業界の常識。

それを“見える化”することで、
掃除をしたことの実感(ゴミがしっかり吸引されていること)がもてるようにしたこと。

更には、ゴミがどんどん吸引されることで
掃除が楽しくなるようにしたこと。
掃除機を使用しない時でも部屋のインテリアになること。

まさに掃除機の“革命”だったのではないでしょうか?

機能や価格面だけなら日本製が勝っているはずです。
ところが、わざわざ価格の高いダイソンの掃除機を買う人が沢山います。

もはや掃除機ですら、
必要だから買う「必需品」ではなく、
欲しいから買う「嗜好品」になりつつあるということです。

「必需品」は値切られる運命にあります。

仕方なく買わなければならないものだから、
できるだけ安く買おうとする心理が働くからです。

一方、「嗜好品」は値切られない性質のものです。
数千万円もする高級車を値切る人はあまりいないでしょう。
それどころか1、2年待ってでも買いたい人がほとんどです。

必需品の代表選手だった掃除機。
でも、ひとりの経営者の創造力で
「嗜好品」に大変身したのです。

いわんや運送会社をや。

剃ったはずなのに、ブラウンのシェイバーで再度剃ると、
剃り残しが見つかり綺麗に剃れた!

掃除したはずの部屋をダイソンの掃除機で再度掃除すると、
透明なゴミタンクにゴミが吸引された!

汚いものでも人は自分が使っている機器の性能を確かめる習性が必ずあります。

運送会社でも同じです。
荷主企業が運送会社を利用したあと、
本当にこの運送会社で良かったことを分かる仕組みを考えることです。

値下げに対抗するため、運賃を上げるためには、
運送会社が“必需品”から“嗜好品”の要素を少しでも増やしていくことがとても大事です。

人生も同じ。

ペットのワンコの方が私の散髪代より高い事実を考えると、明らかにワンコは嗜好品。
一方、私は・・・。

もしかすると妻にとって私は必需品なのかもしれません!?

「必需品」と「嗜好品」。
これからの運送会社の価値を決定づける大切な視点ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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