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社会に認められる運送会社の必須条件

お知らせ

「トレーサビリティー」。

今後、運送業界のキーワードになります。

ご存知の方も多いかと思いますが
「トレーサビリティー」という言葉は、
食品の生産、流通、加工を経て顧客の手に渡るまでの過程をデータとして保持することで、
何かあった際に追跡できる仕組み、という意味で使われることが多いです。

例えば、食中毒が発生した際に、
どこから仕入れた食品をどのような状態で保管し、
どのような方法で調理し、お客様に提供したのかを
追跡ができるようにしておくこと、などが挙げられます。

“食品”を“輸送サービス(ドライバー業務)”に置き換えてみます。

重大事故や悪質違反が起きた時(食品でいうところの食中毒事故)、
ドライバーの採用から教育、疲労状況、健康状況、飲酒状況などの運行管理は
どのように行ってきたのかを追跡できるようにしておくこと。

これが「運送業版トレーサビリティー」です。

軽井沢のツアーバス事故に関する報道では、
トレーサビリティーの重要性をこれでもかと見せつけられました。

例えば、ドライバーに対する健康診断の実施について。

例えば、ドライバーの過労状況について。

例えば、ドライバーに対する運転技術の教育指導について。

例えば、ドライバーに対する点呼の実施について。

事故前までの安全管理の実施状況に関する
山のような質問攻めに窮している事業者の姿は
記憶に新しいのではないでしょうか。

そんな中、先日NHKで報道されたのが
適性診断結果が「特に注意」という5段階評価で最低だったことです。

診断結果内容を見てさらに驚愕の事実が・・・。

「特に注意です。誤りの反応が多くありました。
 よく確かめないで行動し、あわてて急ブレーキや急ハンドルを使うことはありませんか。
 突発的な出来事に対する処置を間違いやすい傾向にあるので、
 危険な場合での一か八かの行動は絶対に避けて下さい。
 また、反応が遅れがちです。
 決して無理をせず、控えめな運転をすることが大切です。」
 との警告コメントがあったのです。

適性診断結果の内容の精度が高かったことに改めて気づかされました。
と同時に、活用されていないことの問題点が浮かび上がってきます。

適性診断結果で指摘された注意点。
これを指導教育することがとても大事になってきます。

採用時の初任診断はもちろん、
3年に1回は一般診断を受診させることは必要です。

“運転する際の注意点”を指摘されたドライバーに対しては、
診断後に指導監督するのは当然。

それ以外に、日常においても点呼時や教育の際に、
各ドライバーの弱点(運転する際の注意点)を思い出させ、
改善させる指導教育に力を入れる必要があります。

トレーサビリティ(追跡調査)で
しっかりとした安全品質を証明できること。

社会に認められる運送会社になるための必須条件ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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