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事故時に後悔!やっときゃよかったSAS検査

お知らせ

SAS(睡眠時無呼吸症候群)について、
未だに誤解されていること。

それは、
法律で受診が義務化されていないから
ドライバーに受けさせなくてもよい、
という勘違いです。

確かに、貨物運送事業法や労働安全衛生法には
義務化の規定はありません。

ただ、労働契約法の第5条において、
使用者の“安全配慮義務”についての規定があります。

その内容は
「使用者は、労働契約に伴い、
労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ
 労働することができるよう、
 必要な配慮をするものとする。」
となっています。

非常に抽象的な表現ですので分かりにくいですが、
ただ1つ言えること。

それは、SASのチェックをせずに、
運送会社が、もっといえば運行管理者が
ドライバーの乗務を可とすることは、
安全配慮義務違反になる可能性が高い、ということです。

今の時代、一般人の感覚からも、
いつ眠気が生じるか分からないSASのドライバーが
公道を運転し、ましてや運転中に居眠りをして
死亡事故を起こしてしまったとしたら、どうでしょうか?

その責任はドライバーだけのものになるとは到底考えられません。

一昔前なら、てんかん等で事故を起こしたドライバーが
無罪になることがありました。

しかし、最近の裁判例では
有罪となるケースが圧倒的に増えています。

ましてや運行管理のプロである運行管理者がいる運送会社であれば、
なおさら責任追及されることになるでしょう。

SASの簡易検査を全ドライバーに受診させることは
今の時代、必須です。

当然、要治療であれば、
その後の治療までフォローする必要があります。

そのために必要なこと。

それは、ドライバーに対する健康教育です。

痛くも痒くもないSASはとかく放置されがち。

糖尿病と似ています。

放置していると、
いずれ脳、心臓疾患へと進行し、
最悪の場合、死に至ります。

正しい知識があれば正しい判断ができます。

誤った知識(無知を含む)は
間違った判断(放置すること)をし、
最悪の結果になってしまいます。

正しい知識をドライバーに分かりやすく伝えること。

健康指導は今や運送会社の安全教育の要です。

大きな事故や大きな病気が起きてからでは遅すぎます。

ドライバーの健康管理は、運送会社のすべての安全管理と同じ。

起きる前にどれだけ適切な対策を施しておくかに尽きます。

SAS対策をどのように扱っているか。

運送会社の社長の危機意識のレベルを見抜く
格好の判断材料になるのではないでしょうか?

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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