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わずかなチェックで見つかる、ドライバーの重大疾病!

お知らせ

「ドライバーが運行計画どおりに動いてくれなくて困っています」

ある運送会社で私がコンサルティングをしていた時の会話です。

着時間の指定が厳しくないために、
ドライバーに休憩時間の管理を任せていたところ、
2時間で帰社できるところを5時間以上もかかっている、とのことです。

どうやら、そのドライバーは積卸を終えると
1.5時間くらい仮眠して次の積卸先に移動し、
積卸作業を終えるとまた1.5時間くらい仮眠する、
ということを毎日繰り返しているのです。

ドライバーに何度指導しても一向に改善できないようなのです。

ひょっとして?と思い、健康診断結果を調べてもらいました。

結果は「ヘモグロビンA1Cの値が14」でした。

ヘモグロビンA1Cの値が6.5以上の場合、
糖尿病の可能性が高くなります。

このドライバーの値は「14」。
明らかに異常値です。

さらにお話を聞くと、
わずか6ヶ月前の健康診断時より
約10㎏前後、体重が減少していたのです。

今流行の食事制限やトレーニングをしたわけでもないのに、です。

「トラックドライバーの健康管理手帳(社団法人全日本トラック協会発行)」においても
糖尿病の疑いがあるかどうかのセルフチェックを勧めています。

具体的には次のような自覚症状がある場合、
糖尿病の疑いがあるのでドライバーに医療機関の検査を受けさせる必要があります。

□1.のどが異常に渇くことがないか

□2.だるさ、疲れがひどくなっていないか

□3.目だって痩せてきてはいないか

□4.頻尿・多尿ではないか

□5.冷や汗が出る感じがないか(低血糖のおそれあり)

□6.めまいがしたり、著しい倦怠感があることはないか

□7.頭が重い、あるいは痛くないか

□8.動悸がしないか

□9.脈が乱れたり、極端に遅くなることがないか

□10.息切れはしないか

□11.気分はどうか

□12.胸痛はないか

冒頭のドライバーはおそらく
1〜12の複数項目に該当しているのではないでしょうか。

やはり、この12項目のセルフチェックを
運送会社として定期的に実施することは
ドライバーの病気の早期発見に役立ちます。

それと同時に運転中に低血糖に陥り、
重大事故を起こすリスクを予防することにもなります。

今回のように、
6ヶ月前の健診では正常値であっても、
わずか6ヶ月後の健診では異常値になっていることもあります。

6ヶ月健診を確実に実施していたから
気づくことができることもあるのです。

6ヶ月健診、恐るべし!

ドライバーの高齢化はしばらく続きます。

法律で定められていることは道理が通っていることも多いですね。

「6ヶ月健診、忘るべからず」です。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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