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そんなに盛って、本当に大丈夫?

お知らせ

「うちの会社はドライバーに対する評価項目が30項目あります」

ココまで多くなくても、
意欲的な社長さんであればあるほど、
あれもこれもと、ついつい評価項目が増える傾向にあります。

まるで結婚式の長いスピーチのように、
3つの大切な袋の話が4つの袋になり、
さらに5つの袋になり、終わりがありません。

スピーチをする本人は真剣なのですが、
聴かされる方はたまったものではありません。

評価項目を盛り込みすぎてしまうのは、
ある意味、社長さんの自己満足です。

では、評価項目自体が不要なのでしょうか。

決してそんなことはありません。
なぜなら人は評価され、他人から指摘されることでしか
客観的に自分を見ることはできないからです。

それならば、いったい何がいけなかったのでしょうか。

一方通行。

これが根本的な問題です。

社長さんや一部の管理者だけで考えた
「こうすればドライバーの安全や品質レベルがアップするはず」の評価基準。

ところが、評価基準を作り上げる“過程”に
参加していない管理者やドライバーの心中はどうでしょう?

上から命令されたので仕方なくやる。

「俺もこの評価項目で評価されるのは納得できる」
と思うドライバーは皆無でしょう。

これが会社をよくしようと意欲的な社長さんが陥る罠なのです。

先を急ぐあまり、現場目線を失っています。

この評価項目でドライバーを評価、管理、指導をしていけば良い会社になる。

そう思い込んでいるのが
自分1人であることに気づくことができないでいるのです。

まさに“裸の王様”です。

社長が思っている以上に
管理者もドライバーも社長とは違うことを考えています。

厳しいですが、この事実を忘れてはいけません。

車両の5S活動をメインにするとか。
ドライバーの接客力の向上(言葉遣い、挨拶などの接客技能)をメインにするとか。

とにかく初めのうちは“1つか2つ”です。

現場のドライバーや管理者と話し合いをしながら、
「この評価基準はドライバーや管理者、会社が成長するために必要な評価基準だ」
と納得できる評価項目を作成していきます。

時間がかかり、遠回りのように感じますが、これが一番の近道です。

評価項目が多すぎるのは“過積載”と同じで危険です。

もしかすると、ドライバーは積載量オーバーで、ふらふら運転をしているかもしれません。

たくさんある評価項目をどれだけ捨てる勇気を持てるか。

捨てることで本当に捨てられない重要事項が浮かび上がってきます。

部屋を綺麗に改善するのも、会社を改善するのも
「どれだけ捨てることができるか」がとても大切ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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