コラム一覧

運送会社の「適正数値」を知る勇気、ありますか?

時間外労働時間

労働時間を正確に把握している運送会社ほど、残業時間が短くなる傾向にある。

 

厚生労働省の調査報告書の内容です。

膝を打ったのは私だけでしょうか。

 

「拘束時間と残業時間のデータを見せて下さい」。

そう運送会社さんにお願いすることがあります。

 

現状把握をしたいからです。

ところが、この基本中の基本ができていない運送会社さんが意外に多いです。

 

理由を聞くと

「どうせ把握したところで、そう簡単に拘束時間や残業時間を減らすことなんてできないから」

という回答。

 

拘束時間や残業時間を正確に把握(知る)ことは、本当に無意味なことなのでしょうか?

 

「痩せたい!」と願うのは男女問わず、よくある願望です。

まず何をするべきか?

毎日、体重計に乗ることです。

まず、現状の体重を知る。

毎日測り、推移を見守る。

 

そうすると少し増えただけでも気になり始めます。

毎日測って、増えていくのを見続けた時、何を感じ、どう行動するでしょうか?

 

見るのが辛くなって、毎日見る勇気を無くして諦めてしまう人。

なぜ増えたのか、その原因を考え始める人。

およそこの2つに分かれます。

 

なぜ増えたのか、原因を考え始める人は、

体重を増やさないためにどうしたらいいかを考えるようになります。

 

「今日の食べ物、脂が多かったかな」

「炭水化物を多く取りすぎたかも」

「夜、ラーメンを食べたからかな」

 

自身の食生活が気になり始めます。

 

そのうち「毎日10分散歩してみよう」と、運動をするようになるかもしれません。

 

そうこうして、ある日体重計を乗ると、少し減っている!

後はしめたものです。

少なくとも大幅な体重増にはなりにくい仕組みが出来上がったからです。

 

これが「現状把握」が重要な理由です。

 

ポイントは“現状を見続ける勇気”。

 

運送会社の経営者もしかり。

労働時間を正確に把握し、毎月見続ける勇気を持てるかどうか。

ココにすべてかかっています。

 

人間は「数値」を見ると、気になるものです。

数値が“自分の命”や“会社の命”に関わるものであれば尚更です。

 

猿に血圧の数値を見せても何にも反応しません。

人間は、数値の意味、重要性が分かれば反応し、改善したいと思います。

 

血圧値や血糖値と同様に、拘束時間の違反値が高くなれば、

営業停止などの厳しい行政処分を受け、会社の存続(命)が危うくなります。

 

まずは自社の拘束時間、残業時間を正確に把握しましょう。

そして、勇気をもって“異常値”を見つめ続けて下さい。

きっと何か改善のための対策が浮かんでくるはずです。

あとは1件、また1件と実行していくのみ。

 

「現状把握は経営の要」といったのはカルロス・ゴーン氏。

 

「労働時間の正確な数値の把握」。

ドライバーを引き寄せる運送会社に生まれ変わるための第一歩ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

お問い合わせ・ご相談はお気軽にご連絡ください
052-212-8708
お問い合わせ 資料ダウンロード