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ドライバーの健康教育に必要な力とは?

疾病運転

「ヘルス・ファースト」です。

 

昨年12月のプーチン訪日の陰で成立した

運送業界にとって重要な法律があります。

 

通称「脳MRI法」。

正式には、道路運送法及び貨物自動車運送事業法の改正です。

 

「運送事業者は、ドライバーが病気で安全運転できないおそれがある状態で運転することを防止するために必要な医学的知見に基づく措置を講じる必要がある」という内容です。

 

医学的知見に基づく措置には、

例えば、健康診断結果や再検査結果に基づく就業上の措置も該当します。

 

目玉は、脳ドックや心臓ドック、SAS検査の受診です。

今のところ“推奨”ですが、いずれ“義務化”になるでしょう。

 

数年前までなら、健康診断を受診させていればOK!でした。

 

今では健康診断(深夜早朝労働の場合の6ヶ月健診を含む)受診だけではダメ。

診断結果に異常あり(要検査、要精密検査、要治療)の場合には、再検査まで求められます。

 

そして今回の脳MRI法の成立。

プロドライバーに対する“疾病運転”の防止義務が一段と強化されます。

 

疾病運転防止のポイント。

それはドライバーに対する「健康教育」です。

 

健康教育は、2つのことができて、初めて「実施した」といえます。

 

1つ目は、健康管理が安全運転をする上でいかに重要かを理解すること。

2つ目は、具体的な健康管理をドライバー自身が実行すること。

 

健康教育をいくらしてもドライバーに響かない。

この悩みはどこの運送会社の社長さんにもあるのではないでしょうか。

 

教育のポイント。

それは、健康管理を怠った場合にドライバー自身が失うもの。

これを考えることが大事です。

 

“ドライバー自身が失うもの”。

 

病気で働けなくなり、生活が苦しくなり、その結果、離婚する。

運転中に意識障害を起こして死亡事故を起こしてしまう。

重大事故を起こして会社を辞めさせられる。

重大事故を起こして自分自身が死亡し、その結果、家族が路頭に迷う…。

 

健康管理を怠ったドライバーが失うものをイメージさせながら話をする。

これが健康教育では必須です。

 

まず、教える側がいろいろと妄想して書き出してみましょう。

書き終えたら、どの順番でドライバーに話せば一番伝わるかを考えましょう。

 

現状のままでいること(=健康管理に無関心)が

いかに危険なことなのかをドライバーにイメージさせること。

 

健康教育は、妄想力が決め手ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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