メディア連載一覧

第3回「創業社長の鶴の一声は組織崩壊の兆し?」

今回の"組織を蝕む原因"は
「社長さんの一言」です。
社長さんの発する一言で組織が崩れるキッカケとなる、という話です。
えっ!そんなことあるのか。
そう思われるでしょうが、実は創業社長は特に気をつけて下さい。
先日もある顧問先の二代目経営者の方が、半ば呆れながら私に話してくれました。
その2代目経営者の方は、
自社のドライバーに燃費などのコスト意識が低いことが問題だとして、
給油する際に満タンにしないで、半分だけ給油をするルールにして
燃費が向上するかどうかをドライバーに体験させる試みを始めました。
ところが、ドライバーの一人が創業社長に泣きつきました。
給油をする回数が増えて面倒くさいから満タンに入れていいか、と。
すると創業社長は
「そんな面倒なことはしなくていい。満タンに入れていい。」
とそのドライバーに言ってしまったのです。
2代目経営者に何も相談することなく・・。
どうでしょうか?
せっかく二代目経営者がドライバーのコスト意識を高めるために考えた施策を
「社長さんのたった一言」ですべて台無しです。
それどころか、今後は2代目経営者の言うことを聞かなくなり、
何でも直接創業社長に言えば何とかなる、
という社内風土を創業社長自らが作ってしまったのです。
この場合でも創業社長は自分の放った言葉の重大さに
ほとんどといっていいくらい気づいていないのです。
二代目経営者の心中は察するに余りあります。
今回は「二代目経営者」でしたが、
これを「部長」や「課長」に置き換えても同じです。
自社の2代目経営者や部長などの管理者がなかなか育たない、
と嘆いている創業社長さん。
一度、ご自身の発した痛恨の「社長の一言」がなかったかどかを
冷静に振り返ってみて下さい。
ひょっとすると、創業社長が思っている以上に、
いろんな意図を考えてドライバーに対して指導していることもあるかもしれません。
今回のケースでも、仮に創業社長の意見を通す場合でも、
二代目経営者に相談し、"二代目経営者の口"からドライバーに伝えさせる、
という気遣い(我慢)が必要ですね。
「社長の一言」について創業社長に忠告できる人など誰もいませんので、
組織を蝕む原因となってしまう訳なのです。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

お問い合わせ・ご相談はお気軽にご連絡ください
052-212-8708
お問い合わせ 資料ダウンロード