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第10回「朝令暮改の運送会社の末路は?」

今回の"組織を蝕む原因"は
「決めたことを継続できない社風」です。
例えば社内で毎月1回ヒヤリハットを実施しよう、と決めたとします。
最初の2,3カ月は実施できるのですが、
次第に忙しさにかまけて実施できなくなってしまう会社は非常に多いです。
できなくなった直接の原因は「ドライバー」にあります。
しかし、このヒヤリハットを絶対に続けていくぞ!と本気で考えているのなら、
社長をはじめ、専務や管理者が何とか工夫をするはずなのです。
それが、できない。
一事が万事です。
このような運送会社は、ミーティングや社長命令で何かをやると決めても、
おそらく継続できません。
例えば、事故が多いので社速(一般道時速60?、高速道時速80?)を徹底することを社内で決定したとします。
ところが、ちょっと仕事が忙しくなったり、
荷主から無理な着時間指定があったりすると、
社速の違反を社長や専務、管理者がいとも簡単に容認してしまいます。
このような運送会社は本当に要注意です。
理油は会社決定事項に対する"不信感"が社内に蔓延するからです。
「どうぜ、また社長が思いつきで決めたことだから、直にうやむやになってしまうよ。」
そうドライバーが思って会社決定事項を守らなくなるのです。
この症状は"慢性病"ですので、すぐに会社が傾く、ということはありません。
じわっ、じわっとしたペースで知らず知らずに
運送会社の内部(組織)を蝕んでいくのです。
この病気を治す特効薬は残念ながらありません。
ひとえに社長か後継者が気づくことができるかどうかにかかっています。
社長や後継者は、この恐ろしい慢性病に気づき、
会社の悪しき習慣を改善する決断をし、実行しなければなりません。
私がこの連載の冒頭でお話ししたとおり、
組織を蝕む原因は、最終的にはすべて"社長"にあるのです!
社長の経営姿勢、経営方針に問題があるから、様々なトラブルや事故が発生するのです。
社長や後継者以外の誰の責任でもありません。
会社で決めたことが継続できない。
その理由は
「何としてでも自分の会社を良くするんだ!」
という社長や後継者の"覚悟"が足りないだけなのです。
「決めたことを継続できない社風」
組織を蝕む最も大きく、最も深刻な原因ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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