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第8回「日頃の安全管理で国土交通省の抜き打ち監査に対抗!」

前回までは「一発営業停止」になる6つのケースのお話をしました。
この6つのケースをしっかりと理解し、現状できる限りの対策を施しておくことが運送会社の"最低限"かつ"最優先"の安全対策です。
この一発営業停止の対策ができたところで、次に取り組むべきこと。それは、個々の法令違反を改善していくことです。
これが"累積営業停止"を予防することに自然とつながります。
とても地味な取り組みですが、実は一番重要なことなのです。
といいますのも、最近国土交通省は"抜き打ち監査!"を実施しています。
私の顧問先の運送会社さんでも、数件の"抜き打ち監査"がありました。
抜き打ち監査ですから、何の予告もなく、ある日突然、会社に国土交通省の監査担当者が訪問してくるのです。
そして、点呼簿や運転日報、タコグラフ、賃金台帳などたくさんの帳票類をチェックしていきます。
そして、ココが重要な点なのですが、抜き打ち監査で"1件でも"法令違反が発覚した場合、いきなり「行政処分」になってしまうのです。
えっ!と思われるかもしれませんが、本当の話なのです。
おそらく運送会社さんが想像しているのはトラック協会(正式には適正化実施機関)の"巡回指導"なのです。
この巡回指導は"指導"ですし、国土交通省の監査ではありませんので、直接違反が発覚したからといっていきなり行政処分にはなりません。(もっとも違反が悪質な場合や改善見込みがない場合には国土交通省に通報されることはあります)
実は、過去に巡回指導でこのような経験をしている社長さんが多いため、抜き打ち監査もそんなに厳しくないだろう、と勝手に思ってしまうのかもしれません。
そのため抜き打ち監査で指摘されてから改善すれば、何とかなるだろうと安易に考えてしまうのです。
今回抜き打ち監査があった顧問先の運送会社の社長さんはこのことをよく理解してくれていました。
若干の軽微な法令違反は指摘されたものの、大筋でOK!の結果となりました。
まさに「日頃の安全管理」がしっかりできていたからですね。
「処分される会社、されない会社」。
結局のところ「日頃の安全管理」ができる会社か、できない会社かの違い、ということですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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