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第10回「地道な安全管理を"継続"できる会社になるために!」

今回の連載では、運送業経営において最優先すべき安全対策についてお話ししてきました。
最優先すべき対策とは、万が一の重大事故や悪質違反で「営業停止」にならないようにするための安全管理のことです。
営業停止には、たった1度の重大事故や悪質違反で"一発"で営業停止になる「一発営業停止」と法令違反の"累積"により営業停止になる「累積営業停止」の2つのパターンがあります。
そして、一発営業停止になる"6つ"のケースについて詳しくお話ししました。
とにかく、まずは「一発営業停止」にならないように安全対策を講じておくことが大切です。
大雑把にまとめてみますと
1.飲酒運転を命令・容認していると指摘されないようにすること。
2.過労運転、無免許運転、最高速度違反行為を命令・容認していると指摘されないようにすること。
3.重大事故を起こす前から飲酒運転、救護義務違反を防止するための指導・監督を実施していること。
4.過労運転、無免許運転、最高速度違反行為(一般道30km/h以上、高速道40km/h以上の場合)を防止するための指導・監督を実施すること。
5.拘束時間や連続運転時間等の労働法令違反が31件以上にならないようにすること。
6.公安委員会の通知前から飲酒運転、救護義務違反を防止するための指導・監督を実施していること。
これらの対策ができたら、自社の法令遵守状況を内部監査します。
その結果、法令違反を発見した場合には、それらをコツコツと改善していくことになります。
一度で鮮やかに法令違反を改善することは不可能に近いです。
例えば対面点呼1つとってみても、100%実施はすぐには難しいでしょう。
その代わりに乗務前の対面点呼だけでも100%に近づけるような対策を立てたりします。
1カ月の拘束時間にしても原則293時間以内、特例でも320時間以内ですが、業務繁忙期には超過するケースが多いでしょう。
そのような場合でも、例えば1日の拘束時間16時間以内は守るようにする、連続運転時間は必ず守る、といった地道な改善努力を忘れてはいけません。
万が一、重大事故を起こしても重い処分を受けない運送会社。
それは地道な安全管理を"継続"できる会社のことですね。
まさに"継続は力なり"です。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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