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デジタルタコグラフは本当に必要か?!

ひので~す

「デジタコ」の導入で会社の病状を診断

「拘束時間や休息期間の改善をしたいのですが、どうしたらいいでしょうか?」

先日もこんなご相談のお電話を頂きました。いわゆる「乗務基準」違反の改善方法です。

労働基準監督署の調査が入り、乗務基準違反を指摘、是正勧告を受けたのです。

社長さんに電話でお尋ねしてみました。

和田:「デジタコは導入されていますか?」
社長:「導入を考えましたが、躊躇しています」
和田:「どうしてですか?」
社長:「全部違反がバレてしまうと大変だからです」

こんな会話が続きました。長距離運行がメインの運送会社でよく見受ける傾向です。

乗務基準違反=“長時間労働”は運送会社の病気です。

通常、病気かどうかを診断するのに体温計、血圧計、心電図、レントゲン、MRIなど様々な検査機器を使用します。

運送会社でいえば、検査機器に当たるのが、実は「デジタコ」なのです。検査機器なしでは、病状を正確に把握できません。正確に病状を把握できなければ、適切な治療はできません。

まず、自社の病状(乗務基準の違反状況)を知ること。そこからスタートなのです。

管理ソフトで乗務基準違反をチェック

検査機器を使用すれば、会社が健全な状態かどうかがハッキリします。病気であることがハッキリすれば、社長さんは具体的な決断に迫られます。

人間でも健康診断の受診を避けることはできますが何の解決にもなりません。同様に、会社の現状(法令違反の状態)から目をそらすことはできますが何の解決にもなりません。

しかし、放置したツケは必ずやってきます。それが国土交通省の監査の時、なのです。

この連載でも以前、乗務基準違反の改善をしなかったばかりに30日間の営業停止になった運送会社の事例をお話しました。

30日間、営業所のすべてのトラックが使用できない状況。これは、特に中小トラック運送会社にとっては死に至る病です。

死に至る病を防ぐためにするべきこと。それが次の7項目の乗務基準違反のチェックをすることなのです。

  1. 1ヶ月の拘束時間(原則293時間以内、特例320時間以内)
  2. 1日の拘束時間(最大16時間まで)
  3. 1週間の拘束時間(15時間超16時間以下は1週2回以内)
  4. 1日の休息期間(連続8時間以上)
  5. 連続運転時間(4時間運転で30分以上の運転をしない時間)
  6. 1日の運転時間(2日平均1日9時間以内)
  7. 1週間の運転時間(2週平均1週44時間以内)

実は、これらの違反状況は、デジタコと付属する労務管理ソフトを導入することで一目瞭然となります

乗務基準違反の改善にはデジタコは必須の道具です。デジタコ導入の狙いの1つ目。それは死に至る病を予防するための「乗務基準違反の現状把握」にあるのです。

長時間労働改善に必要な“社長の覚悟”

次に、デジタコ導入の狙いの2つ目。それは、時間外労働時間、すなわち残業時間の管理です。

ご存知の方も多いと思いますが残業1ヶ月80時間超(2ヶ月平均)または100時間超の場合で、もしドライバーが病気になったり、死亡したりすると「労災」認定される可能性が高いです。

しかも、労災認定されると、更に慰謝料等を求めて安全配慮義務違反に基づく巨額の損害賠償を求める民事裁判に発展するケースが近年増えています。

運送会社としても必ず対策すべき内容です。この残業時間の正確な把握。これもデジタコを導入し、付属の労務管理ソフトを活用することで可能になります。

デジタコ導入の2つの狙い。

  1. 乗務基準違反を正確に把握し、1件でも違反件数を削減することで、死に至る病である30日間の営業停止処分を受けずにすむことができる。
  2. 1ヶ月の残業時間を正確に把握し、80時間超、100時間超にならないための対策を講じることで、労災リスクや巨額の損害賠償リスクを予防することができる。

この2つの2大事業リスクを予防するための検査機器それがデジタコなのです。

知りたくない現実=法令違反状況を知ること。これがすべての始まりです。

そして、見たくない会社の現実を見つめ、改善策を考え、実行すること。これが社長さんの勇気です。

長時間労働の改善は社長の覚悟がなければ始まりません。

勇気を持って、デジタコという検査機器を使用して人間ドックならぬ法人ドックを受けて下さい。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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