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連載記事(ドライバー・管理職が成長する仕組みづくり)第6回

今回は「成果を上げるために優先すべき業務」の数値化についてです。例えば、ドライバーの成果を「交通事故ゼロ」にしたと仮定します。この成果を達成するためには、ドライバーにどんな業務を優先して実行してもらう必要があるでしょう?まず考えられるのは「安全運転」や「エコドライブ」の徹底ですね。そうすると、ドライバーの優先業務は「エコドライブの徹底」になります。しかし一言で「エコドライブの徹底」といっても実に"あいまい"です。そこで、この「エコドライブの徹底」を「1点?5点」の評価基準で設定する必要があります。そのためもう少し「エコドライブ」とは何か?を細かく分けてみます。大雑把に「エコドライブ」とは?急発進、急加速、急ブレーキをしない?無駄な進路変更をしない?無駄な空ぶかしをしない?降車時に必ずエンジンをきる?定速走行をする?適切な車間距離の確保を心がける?適正なシフトアップを心掛けるなどを指します。これらを項目ごとに"どのように把握"し"どのように評価"するのかを考えます。ベストな方法は「デジタルタコグラフ」による管理です。デジタコを導入すれば、上記???のデータを簡単に把握できます。同時に"点数化"もできるので一石二鳥です。問題はデジタコを導入していない場合です。なぜなら上記???のほぼ全部の情報を把握することができないからです。もちろん大型トラックであれば「アナログタコグラフ」は装着されていますので、スピードや瞬間速度ぐらいなら把握ができます。ただ、かなり限定的にしか把握できません。そこでこの場合は、さらに突っ込んで「エコドライブ」を徹底しているとどんな結果になるのか?を推測するとよいでしょう。例えば「燃費が向上する」とか「ヒヤリハットの提出件数が多くなる」などが考えられます。これらは「エコドライブを徹底」しているドライバーによく起きる現象だからです。いちばん注意すべきは、デジタコがないからといって管理職がドライバーの優先すべき業務の"評価や管理をしない"ことです。管理職が評価や管理をしない業務をドライバーが真剣に取組むことはありません。ある意味、管理職の管理能力をドライバーは見ているのです。「うちの管理職は節穴だ!」と陰口をたたかれないように、しっかり管理方法と評価基準を考えましょう。この辺りがしっかり"仕組み化"できるかどうかで、運送会社の明暗が大きく分かれることになるでしょう。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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