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連載記事(ドライバー・管理職が成長する仕組みづくり)第10回

前回までで、ドライバーの評価基準の大枠が出来上がりました。「やっとできた!」とホッとされるかも知れません。 しかし、本当に重要なのはこれからなのです。 なぜなら、評価基準の中でも特に ?優先業務 ?知識・技能 ?勤務態度 の評価については管理職によって"バラツキ"が生じるからです。手順として、まず管理職(社長や専務を参加するのがベストです)が同じドライバーについて点数をつけてみます。 1ヶ月間、試験的に実施してみるのです。 その後、管理職でミーティングを実施します。 そのミーティングで、同じドライバーを各自が何点で評価したかを確認します。 ここでは、まずは管理職によってどれだけ"点数のズレ"が生じたかを知ることが大切です。 そして、その"ズレ"についてお互いに話し合います。 なぜ自分は3点をつけたのか。 なぜ自分は5点をつけたのか。 管理職全員で話し合います。 最終的に会社としての"統一基準"を決めます。 例えば「安全教育に積極的に参加していること」という評価基準について評価する場合に、 管理職Aは「真面目に受講していれば5点」と考えていたとします。管理職Bは「ドライバーが自分から意見を言ったり、質問をしなければ5点はおかしい」と考えていたとします。 どちらも正解です。 あるのは「会社の現状から判断して妥当な基準は何か」ということだけです。 ですから、今までドライバーに対して安全教育をほとんど実施してこなかった会社の場合は、いきなりドライバーに意見を言え、といってもかなり無理があります。 このケースでは、管理職Aの「真面目に受講していれば5点」が妥当かもしれません。 ただ毎年この基準で5点ではドライバーが成長しません。 ですから、自社の現状をしっかりと分析した上で、毎年評価基準を見直していく作業が必要になるわけです。 ある程度、試験的に実施することで、おおよそ評価基準が管理職の間で共有できるようになります。 この"評価のすり合わせ"が極めて重要です。 ここで"ズレ"を統一しないままで評価制度を実行すると、後日会社内が混乱することになります。 会社の未来、方向性など、すべてココが基点になるからです。 じっくりと、しかも本音でミーティングを実施しましょう。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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