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第2回 最重要監査項目「点呼の実施と記録」のポイントとは?

これから数回は「重大事故を起こした時」に何をすればいいのかをお話します。
具体的には大きく分けて
(1)点呼の実施状況等
(2)過労防止
(3)運行記録計
(4)運転者教育等
(5)過積載防止
(6)適性診断
(7)健康診断
(8)運転違反歴等
(9)帳票類の整備等
(10)運行管理者等
(11)点検整備管理等
(12)社会保険等
の12項目について、
事故を起こしたドライバーとその営業所の安全管理体制のチェックをしていきます。
今回はそのうち基本中の基本である
(1)点呼の実施状況等に関するチェックポイントについてお話します。
まずは次の1〓6についてチェックして下さい。
1.対面点呼を実施していたか。
2.ドライバーの表情等から疾病・疲労・飲酒その他の理由により
  安全運転できない状況ではなかったか。
3.アルコールチェッカーによるチェックはしていたか。
(2011年4月から義務化です)
4.日常点検の実施とその確認をしたか。
5.全点呼回数の3分の1以上は運行管理者本人が実施していたか。
6.点呼記録は記録し、1年間保存されているか。
どれだけチェックを入れることができたでしょうか?
ここで大切なことは、現在、何が問題なのかをハッキリとさせることです。
そして自社の現状を把握した上で
"事故時"よりもできるだけ点呼実施率を向上させることです。
チェックできなかった項目について
"監査までにどれだけ改善できるか"が非常に重要ですね。
例えば「点呼実施率」が事故時50%未満であった場合に、
まずは50%以上に改善できるように工夫します。
運行管理者だけでは点呼を実施できない場合には、
補助者を選任する必要があります。
また、運行管理者は29台まで1名の選任で法律的にはOKですが、
全点呼回数の3分の1以上の点呼を運行管理者本人が実施できない場合には、
もう1名運行管理者を追加選任する必要もでてきます。
全点呼回数の3分の2を補助者ができますので、
ドライバーに基礎講習を受講させ、補助者に選任するケースもあります。
その他に定年退職した方を雇用して、
早朝の点呼を担当させることで実施率の向上を図る事業者もいます。
点呼実施率向上のために、事故後どのように改善しているか。
この姿勢こそがもっとも大切なポイントですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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