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第3回 丁寧にコツコツ改善がポイントの「労働時間の問題」

今回は監査で最も指摘される
(2)過労防止に関するチェックポイントについてお話します。
まずは次の1ー7についてチェックして下さい。
1.1カ月間の1カ月の拘束時間は293時間以内か。
   (例外:320時間以内かつ6カ月以内)
2.1日の拘束時間は最大16時間以内であり、
   1日の拘束時間が15時間を超え回数は、1週間について2回以内であるか。
3.連続運転時間(1回が連続10分以上で合計が30分以上の休憩時間)
   は守られていたか。
4.勤務終了後、継続8時間以上の休息期間を与えていたか。
5.2日平均で1日当たり9時間以内の運転時間であったか。
6.2週間の平均運転時間は1週間当たり44時間以内であったか。
7.毎週少なくとも1回の休日を与えているか。
   (例外:4週間を通じて4日以上の休日)
どれだけチェックを入れることができたでしょうか?
大原則として、このチェックをする際、
大型トラックは「運行記録計」により、
それ以外は「運転日報」の休憩時間・場所の記入状況により
確認することが基本になります。
長時間労働は荷主等の協力がないと
運送会社単独では解決できない根深い問題です。
その中で上記1ー7の内、「連続運転時間」は改善しやすいですね。
4時間ギリギリではなく、
余裕を持って30分前くらいから休憩場所を考えながら運転するように
ドライバーに指導していくことが求められます。
拘束時間はすべて守るのが究極目標ですが、
実態を考えると、まずは"1日"の拘束時間を15時間以内にできるか。
あとは勤務終了後に8時間以上の"休息期間"を与えることができるか。
ココから始めた方が現実的です。
そのために
a.高速道路の使用や使用区間を見直すこと。
b.ドライバーの出発時間を遅くすること。
等の対策が考えられます。
特に上記bは、長距離運行のドライバーが延着等を恐れるあまり
極端に早く出発するのが要因となっています。
このように長時間労働を少しずつ緩和するためには
従来行っていたことを1つ1つ見直していく作業が大切です。
ドライバーの反発も当然予想されますが、
監査で厳しい行政処分になれば仕事自体ができなくなることを
"社長自ら"が説明し協力を求めるしかありませんよね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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