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第5回 監査時の最後の砦「安全教育」

今回は(4)運転者教育についてお話します。
まず次の項目についてチェックをして下さい。
1.次の12項目(輸送安全規則10条1項)に関する内容を教育指導し、
  記録が保存されているか。
aトラックを運転する場合の心構え
bトラックの運行の安全を確保するために遵守すべき基本的事項
cトラックの構造上の特性
d貨物の正しい積載方法
e過積載の危険性
f危険物を運搬する場合に留意すべき事項
g適切な運行の経路及び当該経路における道路及び交通の状況
h事業用自動車に非常信号用具及び消火器の取扱い
i危険の予測及び回避
j運転者の運転適性に応じた安全運転
k交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの処方法
l健康管理の重要性
2.安全方針の作成とドライバーへの周知はされているか。
3.安全目標の設定とドライバーへの周知はされているか。
4.事故発生時における対処法について教育しているか。
5.ヒヤリハット活動と会議を開催しているか。
6.自社又は他社の事故事例会議を開催しているか。
7.飲酒運転防止に関する教育指導をしているか。
どれだけチェックを入れることができたでしょうか?
このドライバーに対する安全教育指導は事故予防のために
運送会社として必ず行わなければならないものです。
しかし、現状は業務の煩雑さに追われてあまりできていません。
ただ、重大事故や悪質違反が発覚した時に
この安全教育指導の有無で行政処分に大きな違いが生じることがあります。
場合によると営業停止になってしまうくらい、
運送会社としては必須の取り組み事項なのです。
ですから、もし重大事故や悪質違反が発生してしまった場合には、
直ちに1年間の安全計画を作成し、すぐに実行に移して下さい。
間違っても国土交通省の監査が入るまで何も手を打たない、
という状況だけは避けましょう。
そして教育指導の内容は、最低限上記1〓7を盛り込んで下さい。
いろいろとドライバー教育をしていると話されている社長さんでも
この内容をしっかり教育していることは少ないです。
最低限実施すべき教育内容を理解しておくことは大切なことです。
なお、2009年10月の改正で、
安全教育の未実施だけで"行政処分"になることをお忘れなく!

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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