メディア連載一覧

第15回 ドライバーの健康管理=運送会社の体調管理

中小運送会社の社長力

トラックドライバーの健康起因による事故が増えています。 よくあるのが運転中に意識を失って事故が発生するケースです。 原因は、高血圧に伴う脳障害や糖尿病、さらには喘息などです。 平成19年度は、タクシー、バス、トラックの順に多いです。 ただ気になる点があります。 それはトラックドライバーの数が急増している点です。 平成16年度と比べて平成19年度は2倍以上になっています。 なぜでしょうか? 実はトラックドライバーの高齢化が原因なのです。 国土交通省のデータ(事業用自動車に係る総合的な安全対策(第1編事故データ編を参照))によると、51歳以上の高齢運転者による事故が多いようです。 やはり一般的には高齢になるほど健康状態の異変が発生しやすくなります。 これらの事実から、今後、運送会社が重点的に取り組むべき安全管理が分かります。 そうです。 ドライバーに対する健康管理に関する指導監督です。 国土交通省は、今年度中に、健康状態に応じた運転の可否に関する基準を「ガイドライン」として作成することになっています。 そして、健康診断で異常が判明したドライバーに対して「再検査の受診結果」の提示を運送会社が求めるようにする予定です。 裏を返せば、健康診断を受診させただけでは運送会社としての安全管理義務を果たしたことにはならないということなのです。 受診結果の踏まえ、再検査すべきドライバーには再検査を促し、再受診を実施したことまで確実に確認する。 さらに、例えば血圧が高いドライバーに対しては点呼時に血圧計によるチェックをしたり、糖尿病のドライバーには投薬や通院状況などを適時チェックすることなどが必要になってきます。 高齢ドライバーを雇用する場合には、この健康管理が落とし穴となりますので細心の注意を払う必要があります。 鉄の塊であるトラックを公道で走らせる前に運送会社がドライバーの健康状態をチェックするのは、やはり最低限の安全管理でしょう。健康起因で重大事故を起こした場合に、ただ単に不運だった、では済まされない時代です。 ドライバーの健康管理=運送会社自体の体調管理です。 今一度、自社のドライバーの健康状態の把握をしてみましょう。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

お問い合わせ・ご相談はお気軽にご連絡ください
052-212-8708
お問い合わせ