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第20回 社長がいなくてもドライバーがやる気になる運送会社とは?

中小運送会社の社長力

「うちのドライバーはやる気がないんですよ」ある管理職の方からご相談を受けました。 その運送会社は本社と営業所の2箇所で営業しています。 今回ご相談を受けたのは営業所の管理職の方からです。 そこで一度全体会議を開催することにし、私が最近の業界動向などの話をさせていただきました。 実は私にとって、この全体会議で話をすることは大変重要なことなのです。 理由は簡単です。 その会社のドライバーを観察できるからです。 どんな態度で私の話を聞いているのか? 私に質問をしてくるドライバーがいるのか? 社長や管理職の方が私に話していたことと実際はどうなのか? 外部の人間である私にはよ?く分かるからです。 逆に普段どっぷり会社の中につかっている社長や管理職の方には分からないのです。 今回は私の話は聞いているが積極的に聞いているドライバーが非常に少なかったです。 後日、管理職の方とミーティングをしました。 その時に重要なことが分かりました。 その営業所には社長があまり顔を出さないということです。 別に社長が営業所にいつも顔を出さないことが問題なのではありません。 社長がいなくても「社長がいるのと同じような職場環境」になっていないことが問題なのです。 では「社長がいるのと同じような職場環境」とは一体どのような職場環境のことでしょうか? それは一生懸命仕事をしているドライバーに対して褒めたり、表彰したり、手当を支給したりする職場環境のことです。 要するにドライバーを適切に評価する仕組みのことです。 この仕組みがないと、せっかく頑張っているドライバーがいても、次第にやる気を失っていきます。 なぜなら社長が自分の頑張りを本当に知っているのか不安になるからです。 これが営業所全体に広がっていくと、やる気のない職場環境になってしまいます。 時々社長が個別で注意したぐらいでは、すぐに元通りになります。ではどうしたらよいのか? それは社長がいなくても社長と同じように評価してくれる人がいればよいのです。 そのためには管理職に権限を与える必要があります。 そういえば社長に初めてお会いした時に「私は管理職の3人を信用していない」と話していたのを思い出しました。 おそらくこの社長さんは過去に従業員に裏切られた経験があるのでしょう。 この会社の最大の問題点。それは社長が管理職を信じる勇気がないことです。 ないのなら自ら営業所に毎日出向く労力を惜しんではいけません。さあ、あなたならどうしますか? 今回、私から社長への質問状です。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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