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第45回 警察から送られてきた「通知書」が意味するものとは?

中小運送会社の社長力

警察から「通知書」が届いた。
先日、ある運送会社の社長さんから電話を頂きました。
その通知書とは「道路交通法令違反通知書」のことです。
これは道路交通法108条の34の規定に基づいて通知されるものです。
その通知書の内容を確認しますと、「スピード違反」をした旨が記載されていました。
しかも一般道において制限速度を40km超える違反です。
では、一体この通知書はどんな意味をもつものなのでしょうか?
この通知書は、運送会社がドライバーに対して監督、指導義務を果たすように求めることで、道路交通に関する責任の自覚を促す目的があります。
更に、ここが重要なのですが、運送会社を監督する国土交通省に対して
"行政指導等の資料"として通知するという目的もあります。
どんな場合に通知されるかといいますと
1無免許運転
2酒気帯び運転、酒酔い運転、麻薬等運転
3過労運転
4速度違反
5積載違反
6放置駐車違反
7救護義務違反
8死亡事故
9無車検違反等
の違反時に通知されます。
上記1〓9の違反内容をみると、今回の速度違反は無免許運転や酒気帯び運転、救護義務違反などと比べるとかなり軽い違反に映ります。
しかし実は、ココが大きな落とし穴になります。
国土交通省の行政処分基準では、事業用自動車の運転者が"最高速度違反行為"を行った場合に「7日間の営業停止」になるという基準があるのです。
但し、運送会社が最高速度違反行為を"命令"したり"容認"した場合に限ります。
ですから、今回の運送会社のケースでは日頃からタコグラフ等でドライバーの運転状況をチェックし、適切に指導していたかどうかが大きなポイントになるわけです。
タコグラフ等を確認し、スピード違反の箇所にチェックをつけ、指導記録簿に運行管理者としてどのような指導をしたかを記録として残すことが求められます。
さらにドライバーがどのように反省し、今後どのようにするか等もドライバー自身に記載させるとよいでしょう。
もちろん軽いスピード違反の場合には「警告」ですむ場合もありますが、今回の場合は国土交通省の監査が入る確率は高いでしょう。
普段のドライバーに対する指導監督が大切な理由がココにあるのです。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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