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第1回 運輸安全マネジメントについて

運輸安全マネジメント

昨年暮れに、中部地区の運送会社が、営業停止処分になりました。原因は、たった1人のドライバーが飲酒運転でひき逃げ死亡事故 を起こしたことです。 ドライバー個人の原因による悪質違反事故ですが、運送会社が3日間の営業停止になりました。 ここ最近、関東地区を中心に運送会社が営業停止処分を受けるケースが毎月のようにありました。 それが、ついに中部地区でも、悪質違反による一発営業停止処分が実行されました。 今回で前例ができましたので、今後中部地区で同様の悪質違反があれば営業停止処分が厳正に行われることでしょう。 それでは、なぜ、運送会社の営業停止処分が最近多くなったのでしょうか? それは、2006年8月に国土交通省が行政処分の強化を行ったからなのです。 具体的には、?事業所ぐるみで酒気帯び運転や過労運転などの悪質違反を命じ、又は容認した場合に、違反事業所に対し営業停止7日間、?悪質違反を伴う重大事故を引き起こした事業者で、当該違反を防止するための指導・監督が不十分であった場合に、違反事業所に対し営業停止3日間の処分をする、という内容です。 この新しい処分基準でいちばん重要なのは、過去に違反や行政処分を1度も受けていない優良な運送会社であっても、上記??に該当した場合は、いきなり「営業停止」になってしまう!ということなのです。 本当に厳しい処分基準ですよね。 今後、おそらく、この流れは全国へと波及するでしょう。 では、運送会社として、今後取るべき道はあるのか!? 実は、それが「運輸安全マネジメント」を早急に導入することなのです。 「運輸安全マネジメント」とは、運送会社が事故を起こさないようにするための安全管理の仕組みのことです。 この運輸安全マネジメントは、2006年10月にトラック事業法が改正されて、すべての運送会社に導入を義務化されたものです。  現在のところ、私のお客様330社の内、約2割弱の運送会社が導入中といったところです。 ですが、すでに導入義務は開始されていますので、まだ導入していなければ、事実上「無免許営業」と同じ違法な経営をしている、と言われても弁解の余地がありませんよね。 特に、重大事故を起こして運輸監査が入った場合には、導入している運送会社と比べて、行政処分の重さは格段の差が出てくると思います。 それでは、次回から、この「運輸安全マネジメント」の内容を特に中小運送会社さん向けにお話をいたします。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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