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第5回 運輸安全マネジメント 安全計画の作成について

運輸安全マネジメント

今回は、「運輸安全マネジメント」の「安全計画」の作成についてお話します。 前回の「安全目標」を達成するため、「安全計画」を作成する必要があります。この「安全計画」なくして「安全目標」の達成はありえません。 「安全計画」の例としては、 ?ドライバーの健康診断の受診と個別指導 ?運転適性診断の受診と個別指導 ?運転記録証明書の取得と個別指導 ?デジタコの導入 ?ドライバーに対する安全教育 などが考えられます。 これらの取組みを、いつ、誰が(責任者)実施するのかを決めたものを「安全計画」といいます。 私がコンサルティングをしていて、安全計画で興味深い取組みの1つが、上記?の「運転記録証明書の取得と個別指導」です。 「運転記録証明書」とは、ドライバーの過去数年間の交通違反状況(公私共に)が記載された書類のことです。ドライバーの委任状があれば、運送会社が一括して安全運転センターに申請し、取得することができます。 「運転記録証明書」を取得すると意外な事実が分かったりします。 それは、普段マジメそうなドライバーが、意外と交通違反をたくさんしていたり、逆にちょっと大丈夫かなと思っていたドライバーが意外に違反ゼロだったり、まさに「労務管理」上、有益な情報を得ることができるのです。できれば、採用の可否の判断材料として活用するとさらにいいでしょう。 ぜひ、一度取得して、ドライバーの個別指導に利用して下さい。できれば、毎年1回取得するというルールにして、ドライバーの 安全意識を高めると良いでしょう。もちろん、安全手当等に反映で きれば、さらに効果は上がります。 ちょっと脱線しましたが、安全計画の作成にあたっては、 ?自社の人材、車両、施設、交通の状況等の現状を把握したものであること。 ?過去の事故、過去の計画の実施状況を踏まえたものとすること。 ?ドライバーの声を汲み上げるなど、現場を踏まえたものとすること。 に考慮した内容にして下さい。 「安全計画」の内容で特に力を入れて実施して頂きたいのが、ドライバーに対する「安全教育」です。 理由は、運送会社の大半が「ドライバーに対する安全指導監督が不十分」が原因で行政処分を受ける事例が圧倒的に多いからです。 一発営業停止処分を受けた運送会社も、実はこの「ドライバーに対する指導監督」が不十分であったことが大きな原因であった場合が多いのです。 それでは、次回は、ドライバーに対する安全教育指導は、具体的にはどのような内容なのかをお話します。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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