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第6回 運輸安全マネジメント ドライバーに対する安全教育指導について

運輸安全マネジメント

今回は、「安全計画」の取組内容の中で、特に重要となる「ドライバーに対する安全教育指導」についてお話します。 まず、全ドライバーに共通の内容は次のとおりです。 トラックを運転する場合の心構え トラックの運行の安全を確保するために遵守すべき基本的事項 トラックの構造上の特性 貨物の正しい積載方法 過積載の危険性 危険物を運搬する場合に留意すべき事項 適切な運行の経路及び当該経路における道路及び交通の状況 事業用自動車に非常信号用具及び消火器の取扱い 危険の予測及び回避 運転者の運転適性に応じた安全運転 交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法 健康管理の重要性 上記???は昔からある教育メニューで、教育担当者がドライバーに一方的に講義する形式ですよね。 現在のところ、この教育すら実施していない運送会社が多いのです。 さらに、「運輸安全マネジメント」の義務化と同時に次のメニューが全ドライバーに対する教育メニューとして追加されました。 安全方針の周知・徹底 安全目標の周知・徹底 ヒヤリハット活動と発表会 交通KYT4ラウンド 事故事例の研修会 実は、この部分が非常に重要なのです。 上記の追加された教育メニューのうち、???は、教育担当者とドライバーが相互に話し合いをしながら進めていく方式で、「ドライバー参加型」の教育メニューとなっています。 従来の一方的にドライバーに講義する教育方法だけでは、その効果に限界があるとの反省から、ドライバーを参加させ、意見を出し合うという手法による教育が、事故防止に非常に効果的らしいのです。 上記???のすべてを、全ドライバーに教育し、使用したテキストとともに記録を保存しておく必要があります。 できれば、教育風景がわかる写真等があるとさらにいいですね。 この「社員教育」に力を入れて、しっかり実施していれば「営業停止」にならずに済んだのでは!そういう運送会社はたくさんあると思います。 「社員教育」という一見地味で、すぐに売上につながらないコトに時間とお金を投資できるか、これこそ社長の経営センスであり、最優先すべき経営戦略なのです。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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