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第7回 運輸安全マネジメント ドライバーの種別ごとの教育メニューについて

運輸安全マネジメント

今回は、「ドライバーの種別ごと」に実施しなければならない教育メニューについてお話します。 次の3種類のドライバーに関して実施する必要があります。 ?死者又は負傷者が生じた事故を引き起こした者(事故惹起者) ?運転者として新たに雇入れた者(初任運転者) ?高齢運転者(65歳以上の者) まず、?の事故惹起者については次の内容の教育を実施しなければなりません。 a.トラックの運行の安全の確保に関する法令等 b.交通事故の実例の分析に基づく再発防止対策 c.交通事故に関わる運転者の生理的及び心理的要因及びこれらへの対処方法 d.交通事故を防止するために留意すべき事項 e.危険の予測及び回避 f.安全運転の実技 さらに、自動車事故対策機構が実施する「特定診断」を受診する 必要があります。 次に?の初任運転者についての教育メニューは次のとおりです。 a.トラックの運行の安全の確保に関する法令等 b.トラックの構造上の特性と日常点検の方法 c.交通事故を防止するために留意すべき事項 d.危険の予測及び回避 e.安全運転の実技 注意すべき点は、上記の教育は"初めてトラックに乗務する前"に実施しなければならない点です。 さらに、自動車事故対策機構が実施する「初任診断」を受診させる必要があります。 この「初任診断」を受診させているかどうかは、巡回指導や運輸監査の際、必ずといっていいほど指摘されます。 特に、Gマークの申請をする場合には「初任診断」の受診状況を必ずチェックされます。実施していないと減点されてしまいますので確実に実施して下さい。 なお、受診していない割合が50%以上の場合には、初回であっても車両使用停止10日の行政処分を受ける可能性がありますので注意が必要です。 最後に?高齢ドライバーの教育メニューにつきましては、??とは少し違います。 この「適齢診断」は65歳以上75歳未満のドライバーは3年に1回、75歳以上のドライバーは1年に1回受診する義務があります。 まず、「適齢診断」を受診させます。 そして、その診断結果に応じた教育メニューを実施する形になります。 このように「適性診断」は受診させただけで終わりにせず、診断結果に応じた"個別指導"をすることが非常に重要です。 この"個別指導"がほとんど実施されていない場合には、車両使用停止20日の行政処分になる可能性があります。 蛇足ですが、上記???以外の一般のドライバーに対しても「一般診断」を毎年受診させることをお勧めします。 一般診断を受診させることにより、各ドライバーの運転適性を把握できますので、個々のドライバーに応じた安全教育指導に非常に役立つからです。 「適性診断」は、個々のドライバーの"性格・経験"に応じた教育をする際の重要な情報になりますので積極的に活用しましょう!

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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