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第8回 運輸安全マネジメント 事故発生後に実施すべきことについて

運輸安全マネジメント

今回は、「事故発生後に実施すべきこと」についてお話します。 一般的に交通事故を起こした時は、必ず?事故原因の究明?再発防止策の策定?再発防止策の実施をしなければなりません。 特に死亡事故等の重大事故を発生させた時は、運輸監査が入る前に、できる限り早く実施したいものです。 まず?の事故原因の究明方法は、次の3点がポイントです。 イ.事故現場の情報を正確に集めること。 ロ.ドライバーと面接をして事故の原因を考えること。 ハ.会社内の運行管理体制についての問題点を考えること。 今回はイの「事故現場の情報を正確に集めること」についてです。 事故の分析をするためには、まず事故の状況(信号や歩行者、車両の位置関係など)に関する情報が必要です。 そこで、「事故現場チェックシート」を作成して、事故を起こした時に最低必要な情報についてチェック項目を作成し、最低コレだけは確認し、メモするようドライバーに指導します。 例えば、発生日時・場所、担当の警察署と警察官、相手方の勤務先・連絡先・保険会社、事故状況の簡単なメモなどがあります。 そして「事故現場チェックシート」をドライバーに携行させ、事故が発生した時には記入できるようにしておきます。 誰でも事故を起こした時は動揺して、冷静な行動を取ることができません。 事故現場で動揺していても、「事故現場チェックシート」を見れば、最低限必要な情報を記録しておくことができます。 ここまでは、事故分析のために当然必要な情報です。 それとは別で、実際の人身事故で一番大きな問題になるのは、「目撃者」の確保の有無でしょう。 高齢者が信号無視をして自転車で飛び出したところを、交差点信号が青で直進したトラックが衝突して、死亡するという事故は後を絶ちません。 この場合、やはり「目撃者」がいるかどうかが最大の焦点になります。 日頃からドライバーに、人身事故を起こした場合の事故処理の方法を教育しているかがカギとなります。 この場合でも「事故現場チェックシート」に「目撃者」の欄があれば、目撃者を確保できるかもしれません。 後日、過失割合や裁判になった時に大きな証拠になることもあります。 普段から、事故が発生した時の対処方法をドライバーに教育しておくことが、後日のトラブル拡大防止に大変役立ちます。 ぜひ、「事故現場チェックシート」を作成してドライバーに周知徹底しましょう。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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