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第13回 運輸安全マネジメント 適合性の監査について

運輸安全マネジメント

今回は、運輸安全マネジメントの2つの内部監査の内の1つ、「適合性」の監査についてです。「適合性」の監査とは、?貨物自動車運送事業法等の関係法令?安全管理規程(運輸安全マネジメントに関する規程)?その他の社内規程の遵守状況について内部チェックすることです。一番分かりやすいのは、?の関係法令の遵守状況に関する監査です。これは、約2年に1回実施される適正化実施機関(俗にトラック協会)の巡回指導でチェックされる内容と同じ内容について"社内"でチェックすればよいのです。運転日報や点呼簿、日常点検表、3ヶ月点検、適性診断の受診(特に、新しく入社したドライバーに対する初任診断)、健康診断の受診等がありますよね。 一度、過去に受けた巡回指導のチェックリストを見直してみて下さい。運輸安全マネジメントの導入以前の問題として、まず、自社の法令遵守の現状について、どれだけ正確に把握しているかです。 正確に把握した上で、優先事項を決め、計画的に改善していく必要があります。法令遵守は、すべての経営の基礎です。この基礎があまりに弱い(法令違反が多い)と、事故を起こした場合に"営業停止"という致命傷を負うことになります。特に「対面点呼の実施」と「過労運転の防止」は重要です。対面点呼は、早朝深夜の実施が問題です。「補助者」を上手く活用して点呼実施率を高めましましょう。過労運転の防止は、最大拘束時間と連続運転時間が問題です。 荷待時間や到着時間の改善が必要なケースが多いので、荷主の協力が不可欠となります。4月から、荷主に対する勧告制度が拡大されます。今まで「過積載」のみでしたが、「長時間労働」と「超過速度」についても、荷主にも原因がある場合には、国が荷主勧告を行います。この制度を荷主に周知(けん制)しながら、「過労運転の防止」の対策を講じていく必要があるでしょう。この"適合性"による内部監査を年1回実施していれば、適正化実施機関の巡回指導の通知を受けても、慌てる必要はなくなりますよね。さあ、自社の法令遵守状況について、今すぐ健康診断を実施しましょう!

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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