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第16回 運輸安全マネジメント 見直しと継続的改善について

運輸安全マネジメント

今回は、運輸安全マネジメントの1年の締めくくり、「見直し」と「継続的改善」についてです。一般的に中小運送会社の場合、この「見直し」と「継続的改善」が大の苦手です。安全方針から安全目標の設定、安全計画の作成と実行までは何とかできます。しかし、1年を振り返り、何が問題であったかを分析し、次期の安全計画に反映させることまでできる会社は、本当に少ないです。運輸安全マネジメントに限らず、1年を振り返り、改善していくという仕組みは「経営」の視点からも一番重要なことです。ぜひ、この仕組みが定着するように頑張りましょう。見直しをする時に考えるべきポイントは、A.事業環境の変化によるもの、B.事業者内部にもの、 C.外部のもの、などが考えられます。Aの事業環境の変化には、 ?組織の改正?業務の拡大縮小?設備・システムの導入改正?法令の改正等があります。Bの事業者内部のものには、?報告等?安全方針・安全重点施策の達成状況?是正措置及び予防措置の結果?以前実施した見直しのフォローアップ結果?教育・訓練?改善のための提案?現場実施部門への視察?事故・トラブル?その他日常業務等で気づいた事項、などが考えられます。Cの外部のものには、?荷主へのアンケート?荷主からの苦情、などが考えられます。上記ABCの観点で、経営会議等で話し合いをします。ここで自社の運輸安全マネジメント態勢の課題が明らかになります。あとは、どのように改善するのかを計画し、実行するだけです。改善措置には?是正措置と?予防措置の2種類があります。?の「是正措置」とは、大雑把に言いますと、事故等の問題が発生した後の再発防止策のことです。?の「予防措置」とは、ヒヤリハット活動などの事故予防策のことです。これら改善措置の実施後、効果があったかどうかを確認する必要があります。最後に「記録」して保存しておく必要があります。ぜひ、この「見直し」と「継続的改善」は運輸安全マネジメントを有効なものにするために、更に運送業経営の基盤を強化するためにも「習慣化」して下さいね。社長の分身である「番頭さん」を育てる方法としても、非常に有効なものとなりますので。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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