コラム一覧

テクニックだけマネても成功しない、ドライバー採用

ドライバーの採用

「私は、教えてもらう時間よりも、考える時間の方が大事だと思います」。
日本が誇る建築家、安藤忠雄の言葉です。

今の時代、放っておいても情報はどんどん入ってきます。
テレビ、新聞、雑誌はもとより、
メルマガ,フェイスブック、セミナー、経営団体の集まりなど、
見境なくなだれ込んできます。

そういった情報にたくさん触れていると危険なことがあります。
“自分で考えること”をしなくなることです。

本人は勉強しているつもりでも、実は自分で考えることを放棄して、
他人の意見を安易に受け入れてしまっていることに気づきません。

最近、特に違和感を感じるのはドライバー採用についてです。

ホームページを改善したらたくさんの応募がきた。
特に“ご家族のみなさんへ”というページがあるといい。
ドライバー同士が楽しそうにしている写真があるといい。
求人情報専門の検索エンジンを活用すべき、等々。

「本当にドライバー採用って、こんな方法で大丈夫なのか?」
「この方法だと、あとあと副作用が出て、採用に行き詰ることにならないか?」

自分自身がなにかの商品を買う場合を考えてみるとよく分かります。

ホームページ上で美味しそうなお菓子の写真が掲載されていた。
購入した人の感想も「とても美味しかった!」と書いてあった。
検索しても上位に表示される。
「よし!これを買おう」となって、実際に自宅にお菓子が届く。
「えっ?なにこの味!?、全然おいしくない、だまされた、二度とあの店で買うもんか!」
もっとエスカレートすると
「ファイスブックなどのSNSでクレームを書いてやろう!」
実に大きなダメージを伴う副作用が出る恐れがあります。

バーチャル(ホームページ)とリアル(実際の商品)とのギャップによる副作用です。

冒頭の安藤忠雄の言葉、
「私は、教えてもらう時間よりも、考える時間の方が大事だと思います」
を思い出します。

経営者は、自分で考え、情報を選別することを怠ってはいけません。
どんな有名な先生の話だろうと、どんなに採用に成功した社長の話だろうと、
やはり“自分で”考えることから逃げてはいけません。

「どうしたらドライバーを確保できるのか?」
を気にする社長は多いです。

「どうしたらドライバーが応募してくれるのか?」
のテクニックを吹聴する業者も数多います。

ところが
「どのような運送会社にしたいのか」
「どのように経営者として生きていきたいのか」
このことをじっくり考える経営者は非常に少ないです。

ぜひとも、勇気を持って、自分と対峙する時間を持ちましょう。

これこそが、ドライバー採用のために、
他社ではなく“自社”がやるべきことが見えてくる唯一の方法なのですから。

「それぞれの人間に個性があるように、仕事の仕方はそれぞれにあるわけです。私のやり方は、私のものでしかない」
(安藤忠雄)。

ドライバー採用もしかり。
他社のマネは意味がないどころか、軽蔑され、信用を落とすことさえあります。

ドライバー採用こそ、経営者自身が真剣に考え、試行錯誤すべきものですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

お問い合わせ・ご相談はお気軽にご連絡ください
052-212-8708
お問い合わせ 資料ダウンロード