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この行為も「ひき逃げ」です! その盲点を知り教育を徹底しましょう

ひので~す

ご存知ですか?これもひき逃げなのです。

「トラックで自転車に軽く接触し転倒させてしまって、ドライバーが口頭でケガを確かめたものの、相手が“平気”といったので、何もせずその場を立ち去る。」

さて、ここにどういった問題があるのでしょうか?

実は、この行為も「ひき逃げ」となるのです。

一般的に言われている「ひき逃げ」とは、「明らかに人を跳ねたことを認識したまま逃走する」というのが、分かりやすいケースだと思います。しかし、「これもひき逃げになるの?」と思うような、盲点となるケースをドライバーと管理者とが共有することが重要なのです。

事故を起こしたら必ず警察に連絡を

「ひき逃げ」の盲点を説明する前に、皆さんご存じと思いますが、事故を起こした場合の基本的な対処を改めて説明します。

事例のように、自転車に軽く接触して、相手が倒れたものの“平気”と言った場合でも、事故を起こした際は人身事故・物損事故に関わらず必ず警察に報告する義務があります。

明らかなケガの場合は真っ先に救護しますが、第一報を警察に入れた場合は救急車の必要なども同時に確認されます。また、二次災害を防ぐためにクルマや自転車を路肩によせて停止表示板を立てるといった配慮も必要です。

「ひき逃げ」盲点の教育も忘れずに

さて、話しは戻りまして「ひき逃げ」の盲点にはどのようなケースがあるのでしょうか?具体的な例として下記を挙げてみました。

意外な救護義務違反(ひき逃げ)とは?

  1. 被害者が自動車に接触して転倒したので、「大丈夫ですか?」と口頭で確かめるだけで行き過ぎた場合。
  2. 何かに当たったかどうか曖昧なまま、数百メートル先のコンビニ駐車場で停車したが、現場に戻らずそのまま行き過ぎた場合。

「1」が先ほどの紹介したものです。皆さんがイメージする「ひき逃げ」とは、少し違っているかも知れません。ドライバーに対して教育を行う方は、「これもひき逃げになるの?」という視点で教育しないと、ドライバーは“ピン!”とこず、真剣に聞いてくれません。

「救護義務」教育の実施と記録を忘れず、定期的に実施してください

万一「救護義務違反(ひき逃げ)」をしてしまった際、これを公安委員会(警察の運営を管理する権限をもつ機関)が国土交通省に通知をし、国土交通省が監査した結果、「(運送事業者が)悪質違反(ひき逃げ)の防止のための指導、監督を明らかに実施していなかった場合」に営業停止という、非常に厳しい処分を受けます。具体的な処分の重さは、重大事故を起こした場合、原則「7日の営業停止」、また重大事故でない場合には、「3日の営業停止」です。

信頼は一度失墜すると簡単には取り戻せません。そうならないためにも、ひき逃げの盲点も含めた、「ひき逃げ防止に関する安全教育を実施」と「記録の作成・保存」はしっかりと行うことを忘れずに。

「ひき逃げ」はまさかの坂、です。「まさか、うちの子にかぎって!」そうならないための、転ばぬ先の教育ですね。

記事を書いた人

和田康宏

和田康宏トラック運送業専門コンサルタント

1971年愛知県生まれ。19歳で行政書士試験に合格。
会計事務所勤務後、22歳で行政書士事務所開業。
トラック運送業専門コンサルタントとして20年以上にわたり活躍。
事故時の緊急監査対策、平時の危機管理対策、荷主に指名されるドライバーを育成する仕組み作りなど、運送会社300社超のコンサルティング実績を持つ。
営業停止案件や運輸監査案件に携わった豊富な経験から、どの段階で何を優先し、どのレベルまで改善すべきかを的確に指導できることに定評がある。
「優先順位なき安全管理は徒労に終わる」が持論。
“顧客100%が運送会社”の正真正銘の運送業専門コンサルタントである。
2014年『運送業をしてきてよかった!』をミッションとして、一般社団法人トラック・マネジメント協会を設立、理事長に就任し、活動中。
2代目、3代目のための経営塾、『トラマネ運送塾』も主宰している。

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